キャットアイの充電式ライトAMPP500Nは、最も明るい500ルーメンで約2時間、100ルーメンなら約10時間点灯できます(同社の製品ページの表示)。
同じライトでも、どの明るさで使うかで点けていられる時間は5倍変わります。
選ぶときの軸は、決まりを満たすこと、走る時間ずっと点けていられること、相手から見えることの3つです。
夜に走るときの決まり
警察庁は、自転車は夜間はライトを点けなければならないと案内しています。

ライトの色や明るさの細かい決まりは、都道府県の公安委員会の規則で定められていて、地域によって表現が少しずつ違います。
例として、埼玉県道路交通法施行細則(第7条)の内容を、埼玉県のページの説明から整理します。
| もの | 色 | 明るさの基準 |
|---|---|---|
| 前照灯(前のライト) | 白色または淡黄色 | 夜間、前方10mの距離にある交通上の障害物を確認できる光度 |
| 尾灯(後ろのライト) | 橙色または赤色 | 夜間、後方100mの距離から点灯を確認できる光度 |
| 反射器材 | 橙色または赤色 | 尾灯の代わりに備えてもよい(後方100mから自動車のライトで照らして確認できるもの) |
同じページは、点滅するライトは前照灯の代わりにならないとも説明しています。
点滅は相手に気づいてもらう補助として、点灯している前照灯と組み合わせて使うものです。
2026年4月1日から、16歳以上の自転車の交通違反に青切符(交通反則通告制度)が適用されています。
北海道警察岩見沢警察署の案内では、無灯火の反則金は5,000円です。
住んでいる地域のライトの決まりは、都道府県警察のページで確かめてください。
警察庁の「自転車ルールブック」(令和7年9月)によると、令和2〜6年の自転車乗用中の事故で、夜間に前照灯が消えていた、または付いていなかったときの致死率は、点けていたときの約1.8倍でした。
ルーメンの数字の読み方
ルーメンは「出ている光の量」、ルクスは「照らされた場所の明るさ」
ライトの箱や製品ページに大きく書かれているのが、ルーメン(lm)という単位です。
ルーメンはライトから出る光の総量で、照らされた路面の明るさそのものではありません。
同じルーメンでも、光を遠くに集める作りか、広く散らす作りかで、路面の見え方は変わります。
照らされた場所の明るさを表すのがルクス(lx)で、キャットアイのAMPP130(130ルーメン)は、「中心照度10ルクス(10mでの測定)」と表示しています。
ルクスまで書かれている製品は多くありませんが、書かれていれば、10m先がどれくらい照らされるかの手がかりになります。
明るさと点灯時間は、引き換えになる
多くのライトは明るさを切り替えられ、明るいモードほど電池が早くなくなります。
キャットアイの充電式ライトで、モードごとの点灯時間を並べます(同社の製品ページの表示)。
| 製品(希望小売価格) | ハイ | ミドル | ロー |
|---|---|---|---|
| AMPP300N(4,180円) | 300lmで約3時間 | 100lmで約8時間 | 50lmで約15時間 |
| AMPP500N(6,380円) | 500lmで約2時間 | 250lmで約5時間 | 100lmで約10時間 |
| VOLT400(9,900円) | 400lmで約3時間 | 100lmで約8時間 | 50lmで約18時間 |
最大の数字が大きいライトでも、最も明るいモードは2〜3時間ほどで切れるものが少なくありません。
選ぶときは最大のルーメンより、自分が使うモードで、何時間点けていられるかを見るのが失敗しにくい見方です。
「JIS準拠」は、どのモードの話かを確かめる
前照灯の製品ページには、「JIS C9502に準拠」といった表示がよく出てきます。
ただし、すべてのモードが対象とは限りません。
たとえばAMPP300Nは、JIS C9502の配光に準拠した前照灯になるのは「ハイ/ミドル使用時」と書かれています。
点灯時間の長いローのモードは対象に入っていないので、長く使えるモードだけを当てにして選ぶと、前照灯としての基準から外れることがあります。
一方、同じシリーズのAMPP500Nは「ハイ/ミドル/ロー使用時」と書かれていて、ローでも対象です。
走る時間から選ぶ手順
通勤なら帰り道、休日なら日没後に走る時間を、片道だけでなく往復で考えます。
街灯の多い市街地か、街灯の少ない川沿いや郊外の道かで、必要な明るさが変わります。
製品ページのモード別の点灯時間を見て、見積もった時間より余裕のあるモードがあるかを確かめます。
そのモードが前照灯の基準の対象かも、あわせて見ます。
毎日乗るなら、充電の頻度や、予備の電池に替えられるかどうかも選ぶ基準になります。
充電式か、電池を替えられるか
最近のロードバイク用ライトは、USBで充電する充電式が中心です。
充電式でも、電池が本体と一体のものと、電池部分を交換できるものがあります。
キャットアイのVOLT400は、電池がカートリッジ式で交換できる点を特徴にしていて、予備の電池を持てば長い時間の走行にも対応しやすくなります。
一体型は軽く手軽な反面、出先で電池が切れるとその場では点けられないので、出発前の充電を習慣にすることが前提です。
点滅を組み合わせたモードの扱い
前照灯の中には、点灯に点滅を重ねたモードを持つものがあります。
キャットアイのAMPP900は、「デイタイムハイパーコンスタント」という、常時点灯に点滅を加えたモードを備えています。
同社はこのモードを含めて、点滅は道路交通法上あくまで補助灯としての使用に限るよう注意しています。
夜の前照灯としては、点灯のモードで基準を満たしているかを基本に考えます。
通勤で毎日使う場合は、車体選びの段階で、ライトを付ける場所も考えに入れます。
使い方による車種の違いは「ロードバイクとクロスバイクの違い、どちらを選ぶかの判断基準」で比べています。
暗い道を長く走る人ほど、ひとつのライトに頼らず、前照灯を2つ付けて片方を予備にするという方法もあります。
テールライトと、付ける位置
後ろの明かりは、後ろから来る車に気づいてもらうためのものです。

キャットアイのRAPID mini(希望小売価格3,740円、最大25ルーメン)の製品ページは、赤い反射器材(リアリフレクター)が付いていない自転車では、夜間は点灯で使い、点滅は補助灯として反射器材と組み合わせるよう注意しています。
テールライトは前照灯に比べて小さな数字のものが多く、RAPID miniも最大で25ルーメンです。
後ろの明かりで大切なのは、照らす明るさより、後方100mから点灯が確認できるかという見え方のほうです。
家族や友人に協力してもらい、暗くなってから少し離れた場所で見てもらうと、点灯と点滅の見え方の違いも確かめられます。
付ける位置と向きは、次の点を確かめます。
- 前照灯は、路面を照らす向きにする(上を向けて対向する人の目に入れない)
- テールライトは、サドルバッグや服で隠れない位置にする
- 反射器材や反射テープが、泥やほこりで汚れていない
- 走り出す前に、前後とも点くか確かめる
反射器材や前照灯の点検は、警察庁の資料でも乗る前の確認項目に挙げられています。
サドルバッグとテールライトの位置の組み合わせは、「ロードバイクの携帯品チェックリスト、サドルバッグと携帯工具の中身」でも触れています。
取り付け方と、駐輪中の扱い
ライトの固定には、ゴムバンドで巻き付けるタイプと、専用の台座(ブラケット)をねじで留めるタイプがあります。

| 固定の方法 | 良いところ | 気をつけたいところ |
|---|---|---|
| ゴムバンド | 工具なしで付け外しでき、別の自転車にも移しやすい | 段差の振動で向きがずれることがある |
| ブラケット | 向きがずれにくい | ハンドルの太さに合う台座か確かめる |
ドロップハンドルは、場所によって太さが違うので、付けたい位置のハンドルの太さに合うかを製品の仕様で確かめます。
ライトは小さく外しやすいぶん、駐輪中に持ち去られることもあります。
外せるライトは、店や駅に止めるときに外して持ち歩けば、持ち去られる心配が減ります。
ありがちな失敗は、次の3つです。
- 点滅のライトだけで夜の道を走る
- 最大の明るさのまま走り続け、帰り道の途中で電池が切れる
- サドルバッグを付けたせいで、テールライトが隠れている
ライトを選ぶ前に、まず帰り道の暗い区間を何分走るかを一度計ってみると、必要なモードと点灯時間がはっきりします。
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